辞世の歌 その5「士やも空しくあるべき万代に語りつぐべき名は立てずして」(山上憶良)

「士(をのこ)やも空しくあるべき万代に語りつぐべき名は立てずして」(山上憶良) 山上憶良は日本の古代歌人においてほとんど唯一無二の存在です。かつて中唐の詩人白居易は詩を分けて「諷諭、閑適、感傷、雑律」の四つに分類し、士大...

凛花ちゃん歌を詠む! ~TBS 「形から入ってみた」に 「歌塾」逗子教室の様子が放送されました~

「形から入ってみた」は、“形から入ってみた”ら人は変わるのか? をテーマにしたかまいたちMCの人生激変実験バラエティ。この度は「おバカギャルが樋口一葉の形から入ってみたら?」という企画で、「歌塾」逗子教室におギャルこと凛...

辞世の歌 その4「鴨山の岩根し枕けるわれをかも知らにと妹が待ちつつあらむ」(柿本人麻呂)

「鴨山の岩根し枕けるわれをかも知らにと妹が待ちつつあらむ」(柿本人麻呂) 柿本人麻呂はいわゆる「歌聖」と称えられる人物です。持統天皇の御代に宮廷歌人として活躍し、草壁皇子や川島皇子への挽歌をはじめ皇室の折々の儀礼に際しみ...

辞世の歌 その3「ももづたふ磐余の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ」(大津皇子)

「ももづたふ磐余の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ」(大津皇子) 時は679年、天武天皇とその六皇子は吉野へ行幸し、次期天皇を「草壁皇子」にすることで結束しました、「吉野の盟約」です。天武天皇は「壬申の乱」という未曽...

おすすめ講座「世界の中の和歌」~多言語翻訳を通して見る日本文化の受容と変容~

ともすると和歌なんて文芸は日本語でしか鑑賞できないと思いがちです。枕詞や掛詞などの日本語独特の修辞法に、なにより「あはれ」のような日本人が好んだ美意識などは、とても外国語で表現できるようなものではないと、わたしなども思っ...

辞世の歌 その2「岩代の浜松が枝を引き結びま幸(さき)くあらばまた帰り見む」(有間皇子)

「岩代の浜松が枝を引き結びま幸(さき)くあらばまた帰り見む」(有間皇子) 有間皇子は存在が確かな人物です。父は第三十六代天皇の孝徳天皇、叔母には皇極天皇がいて従兄弟にはなんと中大兄皇子(天智天皇)がいる。血統の由緒は抜群...