令和新歌枕 ~東京編「吉原」~
令和の詠み人のあいなし事は詠むべき歌枕の少なきことなり。思いを寄せるべき歌枕ありせば、歌心もよりけに燃ゆらんとて、令和に相応しき歌枕を探してぞみむ。 はじめに選ぶは「吉原」なり。 吉原は江戸期から今に続く遊郭の地。歌枕に...
令和の詠み人のあいなし事は詠むべき歌枕の少なきことなり。思いを寄せるべき歌枕ありせば、歌心もよりけに燃ゆらんとて、令和に相応しき歌枕を探してぞみむ。 はじめに選ぶは「吉原」なり。 吉原は江戸期から今に続く遊郭の地。歌枕に...
いまだ梅雨開けず昨日も雨ぞうちしげく降りにける。然れば干潟の嵩高み、常の蟹も見えず波立ちたる様になりぬ。南の果てには入道雲の湧き立ちて、夏のいと近きにあるを知る。西にはやはらかき白雲の幾重にもたなびきて、めずらしき様にこ...
五月雨雲の切れ間からお日様の顔出せば、久しく会へぬともがきに会える心地す。今日はテレワアク始まつてより日課となりぬランニングに出でにけり。道端の紫陽花色あせてめずらしきさまもつひに尽きぬべし。かたや朝顔の花木漏れ日に映え...
新暦文月の五月雨いまだ降りやまず、二十日ばかりも過ぎぬべし。余が住まふ下総が習志野はしとしとと優しき雨なれど、肥後豊後に降るはすさまじく球磨川町を飲みて人命多く奪ひけり。しかのみにあらず昨日は余が故郷出雲が近き石見の江川...
前回の眞子内親王につづき、今回は佳子内親王が歌会始で詠まれたお歌を鑑賞してみましょう。佳子内親王は二十七年の詠進を手始めに、令和二年現在、計五首の短歌が宮内庁のWEBサイトで拝見できます。 →「歌会始 お題一覧」 平成二...
去る令和元年の暮れ。ある映画を見たのですが、これが良かったです。ちなみに続三部作が完結した某宇宙スペクタクルではありません(これはこれで満喫しましたが…)。むしろそれと比べるとごく平凡な日常の物語、その名も「日日是好日」...
満を持して放送されたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の初回視聴率は19.1%だったそうです。昨年の「いだてん」の年間平均視聴率が史上最低の8.3%であったようですから、驚異的な復権を遂げたことになりますね。要因には4Kで撮...
和歌とは「一期一会」の感動、それに尽きる。 人はなべて冷酷な世界を生きている、永遠に止まない「時間」という絶対王に支配された世界だ。ここで人は生まれ落ちた刹那、全員が死という逃れられない運命に向けて行軍する。足を止めるこ...
明けましておめでとうございます。和歌DJうっちーです。本年も変わらぬご引き立てのほど宜しくお願い致します。 さていきなりですが、恐ろしい時代が顕在化してきました。厚生労働省の推計によると昨年令和元年の人口減少数は44万8...
みなさん初詣には行かれましたか? 私は地元島根の須我神社へお参りに行きました。島根県雲南市にあるこの「須我神社」、実は知る人ぞ知る「和歌の聖地」なのです。 神話の時代、八岐大蛇を退治した須佐之男命は稲田姫と共に出雲の地で...
いや~、見どころ満載でしたね!お正月に放送された英雄たちの選択「百人一首~藤原定家 三十一文字の革命~」。まさに百人一首祭りといった満腹感でした。 何といっても出し惜しみのないテンポの速さが良かったと思います。各エピソー...
もういくつ寝ると♪ お正月ですね。お正月といえば凧あげコマ回し、そして何と言っても百人一首! ということでなんと、新春1月4日(土)19時よりBSプレミアムにて百人一首のスペシャル番組が放送されます。タイトルはずばり、英...
私みたいな無精な人間が、飽きもせずに和歌を探求しているのには理由があります。それは憧れの先輩が“私のため”に残してくれた「胸熱」の言葉が後押ししてくれるのです。今回はその一部をご紹介しましょう。 『胸熱』の言葉 その1 ...
先日興味深いブログ記事を見つけました。タイトルは『「高校必修科目に古典は必要か」あなたはどう思う?』です。去る2019年1月に明星大学人文学部日本文学科が主催した「古典は本当に必要なのか?」というシンポジウムの討論内容を...