令和六年 年頭所感「歌道をひらく」~道とは、美を求める先人の足跡~

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。さて、昨年までの活動も踏まえ、今年の令和和歌所の目標をこちらにしました。 「歌道をひらく」 またずいぶん大仰なテーマを… と思われたかもしれません。しかしわ...

現代に「和歌」を詠む意味とは?

近年、「令和の短歌ブーム」だそうです。ある記事には『若い世代がポップな言葉で自ら歌を詠み、SNSに投稿する人が増加』と書いてありました。しかし、これはあくまでも「短歌」であって、「和歌」は変わらず『埋もれ木の人知れぬこと...

凛花ちゃん歌を詠む! ~TBS 「形から入ってみた」に 「歌塾」逗子教室の様子が放送されました~

「形から入ってみた」は、“形から入ってみた”ら人は変わるのか? をテーマにしたかまいたちMCの人生激変実験バラエティ。この度は「おバカギャルが樋口一葉の形から入ってみたら?」という企画で、「歌塾」逗子教室におギャルこと凛...

必読! 和歌とは道である

歌とはなにか、短歌を詠むとはいかなる行為か。この問いに近現代の詠み人の大半はこう答えるでしょう。「私の内なる感情の表白」であると。 そうした瞬間、歌の良し悪しは「個性」に定められます。自分の心情を赤裸々に告白し、だれでも...

「和歌を楽しもう!〜百人一首と筆あそび〜」at 小笠原学園レポート(21年11月)

令和和歌所では「和歌を楽しもう!〜百人一首と筆あそび〜」と題し、東の歌の都こと鎌倉にほどちかい逗子の「小笠原学園」にて月一回講座を開催しています。 この講座は「古典和歌(百人一首)」を丁寧に鑑賞し、それを「かな書」で書い...

現代短歌の機能不全、「文語的世界」の崩壊

現代短歌と古典和歌との違いを考えるとき、題とか韻律とかさまざまな要点が考えられますが、根本的には「現実性」の違いにあると思います。和歌はいうなれば「虚構の文学」で、男が女にもなればその逆も自然にあって、大貴族が貧しい農民...

令和時代の和歌、目指すべき歌風「ただごと歌」について

歌を詠むための「歌塾」をはじめて数か月がたちました。おかげさまでご参加者さまにも恵まれております(「歌塾」については、こちらをご覧ください)。 ただ肝心なことを、私はお伝えしておりませんでした。それは、「どのような歌を詠...

「令和三年歌会始」眞子内親王の歌(烏瓜の色)を読み解く

去る3月26日、コロナウイルスの影響で延期となっていた「歌会始の儀」が行われました。地味な伝統行事が一転、国民の注目を集めるようになったのはもちろん昨年詠まれた眞子内親王の歌が発端です。 「望月に月の兎が棲まふかと思ふ心...

令和新歌枕 ~東京編「吉原」~ 樋口一葉とその文学

令和の詠み人のあいなし事は詠むべき歌枕の少なきことなり。思いを寄せるべき歌枕ありせば、歌心もよりけに燃ゆらんとて、令和に相応しき歌枕を探してぞみむ。 都内の歌枕を探して、今回は「吉原」へ行ってきました。 吉原は江戸期から...

谷津干潟朝景(令和二年七月二十七日)

いまだ梅雨開けず昨日も雨ぞうちしげく降りにける。然れば干潟の嵩高み、常の蟹も見えず波立ちたる様になりぬ。南の果てには入道雲の湧き立ちて、夏のいと近きにあるを知る。西にはやはらかき白雲の幾重にもたなびきて、めずらしき様にこ...

「歌会始の詠進鑑賞」佳子内親王 ~その作風と題詠のポイント~

前回の眞子内親王につづき、今回は佳子内親王が歌会始で詠まれたお歌を鑑賞してみましょう。佳子内親王は二十七年の詠進を手始めに、令和二年現在、計五首の短歌が宮内庁のWEBサイトで拝見できます。 →「歌会始 お題一覧」 平成二...

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