吉野といえば雪? 桜? 和歌で吉野山の歴史を知る

和歌に歌枕は数えきれないほどありますが、詠まれた回数でもそして歴史的にも最重要といえばここではないでしょうか? 「吉野」です。 現在、吉野山といえば世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一角としてその名が知られますが、知名...

花見の前に知りたい! 風流人を気取れる「桜の褒め方、愛で方」

桜花は勅撰和歌集の春の後半(春下)をほぼ独占し、それはそのまま日本を象徴する花となりました。開花が迫れば「桜前線」の予報はお茶の間を賑やかし、咲いてみれば学校や並木道はもちろん近所の公園や路地までも、我も我もと誇ってみせ...

春はいつから春? 和歌(八代集)で知る春のはじまり!

古来より歌人たちは「四季」に深い関心を寄せてきました。古今和歌集をはじめ歴代の勅撰集の巻頭が「春部」から始まる構成をとっていることが、これを雄弁に物語っています。 ところでこの「春」って季節、いつからはじまると思います?...

初夏のパープルヘイズ ~「あやめ」と「紫草」の秘密~

和歌の春。 残雪と若葉のみずみずしいコントラスト。木々を染める薄紅の艶やかな色どり。 心も踊る鮮やかな色彩が季節を染めます。 同じく夏。 その初旬を染めるのは「藤」や「あやめ」に見える「紫」です。 でもこの「紫」、なんだ...

月は秋、じゃない! 四季折々、月のいろんな美しさ。

月見といえば「秋」、なにより「中秋の名月」が一番! なんて思っている日本人、多いと思います。確かにこの日(中秋)にはテレビに代表されるメディアもこぞって月見を話題にします。 しかし当然のことながら、お月様なんてのは年中空...

日本美の幕開け! 年内立春の歌に紀貫之の本気をみた

古今和歌集の巻頭一番歌であり「春上」部の第一首。 1「年の内に春はきにけりひととせを 去年(こぞ)とやいはむ今年とやいはむ」(在原元方) 年内に立春が来た。この一年を去年と言おうか、今年と言おうか、という歌です。これは古...