「ろっこの和歌Bar(3月の夜会)」開催のお知らせ

わたしと大好きな日本文学・文化のお話しませんか?(byろっこ) 集まれ! 日本文学・文化マニア 好評いただきました、あの企画を再び開催します。 その名は「ろっこの和歌Bar」! 「和歌マニア」でおなじみ、ジャパニーズカル...

かすみのころも裾はぬれけり佐保姫の 春立ちながらしとをして(山崎宗鑑)

有心に対して無心連歌というものがある、別名それを「俳諧連歌」。俳句のもとになったものだが、俳諧連歌から受ける印象は私たちが知る俳句とは少々異なる。それは滑稽、バカバカしさに徹底している。今日の歌をご覧いただきたい。「佐保...

雪ながら山もとかすむゆふべかな ゆく水とほく梅にほふ里(宗祇、肖柏)

後鳥羽院は水無瀬に離宮を設け、詩歌管弦にふけった。藤原良経、定家なども参加した「水無瀬恋十五首歌合」などは有名である。院は亡き後その地に祀られ、離宮は水無瀬神宮と変わり今に面影を伝えている。さて今日の歌は1488年、院の...

見わたせば山もとかすむ水無瀬川ゆふべは秋となに思ひけむ(後鳥羽院)

「秋は夕暮れ。夕日の差して山の端いと近うなりたるに…」とはだれもが暗唱させられた枕草子第一段の一文であるが、新古今でも「三夕の歌」が賞美されるように、『夕暮れといえば秋!』というのが当時の詩情的には常識化していた。このよ...

わくわく和歌ワークショップ「風雅ことはじめ」(3月の会)

蕉風俳諧の精神として知られる「風雅の誠」。 平成和歌所では毎月の「わくわく和歌ワークショップ」で、大胆にもこの「風雅の誠」の探究をしています。それはもちろん、俳諧ではなく愛する古典和歌や文学を通じて。 さあみなさん、一緒...

春の夜の夢の浮橋とだえして峰にわかるるよこぐもの空(藤原定家)

さて、昨日の式子内親王に続き定家の「霞」である。といっても、この歌には霞の文字は見えない。しかし、これが採られた新古今集では霞の歌群に配されており、たしかに受ける印象は霞のように朦朧としている。春の夜、そのはかない夢は途...

あと絶えていくへもかすめふかくわが世をうぢやまの奥のふもとに(式子内親王)

強烈な歌である。春の「霞(かすみ)」はその奥に隠れる花を見たいから、といった理由で、そうそうに薄くなるのを期待するのが和歌の常套であるが、この歌では「幾重(いくへ)もかすめ」、つまりもっと濃くなってほしいと命じている。し...

うすくこき野辺のみどりのわか草にあとまでみゆる雪のむら消え(後鳥羽院宮内卿)

春の雪解けのみずみずしさ、はつらつとして気持ちのいい空気感。ねちっこいのが大半の和歌において、このように清々しい歌は珍しい。なぜか? それはこの歌が純粋な写生歌だからだ。半面、作者の抒情はいっさい入っていないということに...

うぐひすの谷よりいづるこゑなくは春くることをたれかしらまし(大江千里)

レノンといえばマッカートニーであるが、梅といえば「うぐいす」なのである。この抜群の取り合わせははやくも万葉集にみえる。このような景物の定型化は漢詩に由来することが多い。漢詩でも梅にうぐいすは常套であり、とくに杜牧の七言絶...

松の葉の白きをみれは春日山こもめもはるの雪ぞふりける(源実朝)

松の葉にかかる白いものを見ると、あぁ春日山に春の雪が降っているなあ。木の芽も張って。という歌である。芽が「張る(つぼみが膨らむ)」と「春」の掛詞が見えるが、ほとんど凡庸な歌である。ところでこれには本歌がある。「霞たちこの...

春の和歌まつり「第一回 春あわせ」(池上梅園)

来たる2019年2月16日、和歌所恒例の和歌祭を開催します。 今回のテーマはずばり「春あわせ」! 歌はもちろん書画、写真、音楽など、「春」を題材とした自他の作品をご紹介ください。 春の情景が印象的な古典のワンシーンなんか...

さはに生ふる若菜ならねどいたづらにとしをつむにも袖はぬれけり(藤原俊成)

沢に生える若菜ではないが、むだに年をつむ(摘む、積む)ほどにこの袖は濡れちまったよ。どこのジイさんの歌だろうか? 実はだれあろう、定家の父、藤原俊成である。新古今に採られた歌だが、息子の耽美な歌と比べるとどうにも野暮った...

はるの野にすみれつみにと来しわれぞ野をなつかしみひと夜ねにける(山部赤人)

古今集と新古今集には300年の間隔があるが、そこに文化違いはほとんど見られない。しかし古今集と150年の間隔しかない万葉集との間には、人間が違うんじゃないかと思うほどの隔たりが見られる場合がある。その主な現象が言葉であっ...

やまざくら霞のまより ほのかにも見てしひとこそ恋しかりけれ(紀貫之)

似ている。。「山桜」を「若菜」に、「霞」を「雪間」に置き換えてみてほしい。昨日紹介した忠岑の歌と全く同じ構成ではないか。しかしそれでいて、歌から受ける印象は異なる。それが効いているのは「山桜」であろう。この貫之の垣間見の...

かすがのの雪間をわけておひいでくる草のはつかに見えしきみはも(壬生忠岑)

恋がはじまる季節といえばいつだろう。情熱燃え盛る夏、感傷深まる秋、ゲレンデのアバンチュール冬。どれも違う。どう考えたって春じゃないか。この歌は春、運命的な女性との出会いのシーンをとらえた歌だ。雪の間から生えくるあの若草の...

【和歌マニア(第74回)】ろっこのスリランカ紀行&睦月の歌をご紹介

帰ってきた和歌マニア! って終わってないんですけどね、、とにかく久しぶりの放送です。実はろっこ、スリランカに行っていました。そこで出会ったスリランカ美人や仏教の話をしちゃいます。もちろん、和歌の話も、今回は一月に和歌所で...

ひき別れとしはふれどもうぐひすの巣たちしまつのねを忘れめや(明石の姫君)

昨日ご紹介した歌は母(明石の君)からの贈答歌であったが、これはその娘(明石の姫君)からの返歌である。ちなみに両歌とも主題は「まつ(松と待つ)」である。よって縁語として「引く」が得られるのだが、これは当時の貴族が年始の初子...