現代に「和歌」を詠む意味とは?
近年、「令和の短歌ブーム」だそうです。ある記事には『若い世代がポップな言葉で自ら歌を詠み、SNSに投稿する人が増加』と書いてありました。しかし、これはあくまでも「短歌」であって、「和歌」は変わらず『埋もれ木の人知れぬこと...
近年、「令和の短歌ブーム」だそうです。ある記事には『若い世代がポップな言葉で自ら歌を詠み、SNSに投稿する人が増加』と書いてありました。しかし、これはあくまでも「短歌」であって、「和歌」は変わらず『埋もれ木の人知れぬこと...
令和和歌所では「和歌」を詠んでいます。ここで湧いてくるのが、和歌と(現代)短歌の違いはなにか? という素朴な疑問です。 表面的に明らかなのは、和歌は「大和言葉(やまとことば)=和語」のみを用いて詠むということです。そもそ...
和歌とは何か? このざっくりとした質問に、ざっくりとお答えいたしましょう。 実のところ「和歌」は、このネーミングに主旨が端的に言い表されています。「和」は「やまと(大和・日本)」です。本来的には「歌」でよかったところを、...
先日、代表的な歌の律動(リズム)として五七調と七五調をご紹介しました。 →関連記事「和歌の入門教室 歌の律動(五七調と七五調)」 古今集の頃にはすでに長歌形式は凋落し、歌といえば短歌形式が主流になります。それに伴って歌...
先日の入門教室では和歌の詠みぶり=作風についてご紹介しました。 典型的な古典和歌とはどのようなものか、おおよその要点がご理解頂けたかと思います。 →関連記事「和歌の入門教室 詠みぶり(和歌の七大詠法)を知る」 それではそ...
枕詞や掛詞など、和歌には独特の修辞法があります。しかしこれらがなくとも、和歌にはやはり和歌らしい作風というものがあるのです。今回は実例を交えて、和歌の作風いわゆる「詠みぶり」を探ってみましょう。 まずは上部のマトリックス...
和歌の構造は「何を言うか」そして「如何に言うか」の二軸のマトリックスに表現できます。 「何を言うか」の両極には「人事」と「自然」が、「如何に言うか」には「心」と「詞」がそれぞれ位置し、三大集など知られた勅撰集も図表内に整...
これまで「和歌の入門教室」でご紹介したほとんどは修辞法であり、和歌における歌詞の書き方の説明でした。しかし和歌はやはり「歌」です。耳から入る「韻律(リズム)」をも整えてこそ作品として仕上がるのです。 ということで今回は、...
さあみなさん、歌を詠みましょう! と言われてもなかなか詠めるものではありませんよね。 感じたままを三十一文字にまとめればいいのです! などと言われると、これが余計に難しい…… だいたいの人間にとって、素の感情を出すなんて...
先日「和歌の鑑賞ポイント」として、主に「古今和歌集」の楽しみ方をご紹介しました。和歌の味わい方が、きっと広がったと思います。→関連記事「和歌の鑑賞ポイント 〜古今和歌集の楽しみ方〜」 でも和歌の素晴らしさはこんなもんじゃ...
「歌語」とは和歌で用いられる言葉のことなのですが、これを辞書で調べてみると… 漢語などの外来語ではなく「大和言葉」である 俗語ではなく「雅語」である(例:「蛙」を「かえる」ではなく「かはづ」とする) 散文や口語(話し言葉...
いきなりですがみなさん、歌を詠みましょう! 紀貫之は古今和歌集の冒頭、仮名序でこう話しています。 「花に鳴くうぐひす、水に住むかはづの声を聞けば、生きとし生けるものいづれか歌をよまざりける」 古今和歌集(仮名序) 生きと...
今の時代に和歌なんて古臭いものを学ぼうなんて人に、ぜひ知ってほしい文章があります。 松尾芭蕉の紀行文「奥の細道」です。 芭蕉はもちろん俳諧の人ですから、奥の細道に収めれているのは和歌ではありません。私が知ってほしいのは、...
和歌だけでなく古典を読む時にぜひ知っておきたいのが「官位」です。 官位とは朝廷内の序列である「位階」と、就くことが出来る「官職」の総称で、飛鳥時代に定められた冠位十二階が大宝令などによって体系的に整備されたものです。 位...