既視源氏物語 ~古今集恋歌の光る君~(総集編)
歴々の勅撰和歌集に横たわる美学、それが時間的推移による配列です。勅撰集の二大テーマのひとつ四季歌はもちろん、一方の恋歌も時間的推移つまり「恋のプロセス」によって歌は整然と並べられているのです。 ちなみに古今和歌集の恋部(...
歴々の勅撰和歌集に横たわる美学、それが時間的推移による配列です。勅撰集の二大テーマのひとつ四季歌はもちろん、一方の恋歌も時間的推移つまり「恋のプロセス」によって歌は整然と並べられているのです。 ちなみに古今和歌集の恋部(...
828「流れては 妹背の山の なかに落つる 吉野の河の よしや世中」(よみ人しらす) —————- 振り返れば 涙とともに 流れ流れて生きてきた でも すべてよ...
825「わすらるる 身をうちはしの 中たえて 人もかよはぬ 年そへにける」(よみ人しらす) 826「あふ事を なからのはしの なからへて こひ渡るまに 年そへにける」(坂上是則) ———...
795「世中の 人の心は 花そめの うつろひやすき 色にそありける」(よみ人しらす) 796「心こそ うたてにくけれ そめさらは うつろふ事も をしからましや」(よみ人しらす) 797「色見えて うつろふ物は 世中の 人...
777「こぬ人を まつゆふくれの 秋風は いかにふけはか わひしかるらむ」(よみ人しらす) 783「人を思ふ 心のこのはに あらはこそ 風のまにまに ちりみたれめ」(小野貞樹) 787「秋風は 身をわけてしも ふかなくに...
756「あひにあひて 物思ふころの わか袖に やとる月さへ 濡るる顔なる」(伊勢) 757「秋ならで おく白露は 寝覚する わがた枕の 雫なりけり」(よみ人しらす) ————...
743「おほぞらは 恋しき人の かたみかは 物思ふごとに ながめらるらむ」(酒井人真) 746「かたみこそ 今はあだなれ これなくは 忘するる時も あらましものを」(よみ人しらす) 747「月やあらぬ 春や昔の 春ならぬ...
724「陸奥の しのぶもぢずり たれゆゑに みだれむと思ふ 我ならなくに」(源融) 725「おもふより いかにせよとか 秋風に なひくあさちの 色ことになる」(よみ人しらす) 729「色もなき 心を人に そめしより うつ...
706「大幣の ひくてあまたに なりぬれば おもへどえこそ たのまざりけれ」(よみ人しらす) 714「秋風に 山のこのはの うつろへば 人の心も いかがとそ思ふ」(素性法師) 715「蝉のこゑ 聞けばかなしな 夏衣 うす...
695「あなこひし今も見てしか山かつのかきほにさける山となてしこ」(よみ人しらす) 696「つのくにのなにはおもはす山しろのとはにあひ見むことをのみこそ」(よみ人しらす) 697「しきしまややまとにはあらぬ唐衣ころもへす...
684「春霞 たなひく山の さくら花 見れともあかぬ 君にもあるかな」(友則) 686「かれはてむ のちをはしらて 夏草の 深くも人の おもほゆるかな」(凡河内躬恒) 688「思ふてふ 事のはのみや 秋をへて 色もかはら...
670「枕より 又しる人も なきこひを 涙せきあへす もらしつるかな」(平貞文) 674「むらとりの たちにしわか名 今更に ことなしふとも しるしあらめや」(よみ人しらす) 675「君により わかなは花に 春霞 野にも...
668「わかこひをしのひかねてはあしひきの山橘の色にいてぬへし」(友則) 669「おほかたはわか名もみなとこきいてなむ世をうみへたに見るめすくなし」(よみ人しらす) 671「風ふけは浪打つ岸の松なれやねにあらはれてなきぬ...
661「紅の色にはいてしかくれぬの 下にかよひて恋はしぬとも」(友則) 663「笹の葉におくはつ霜の夜をさむみ しみはつくとも色にいてめや」(躬恒) 667「下にのみ恋ふれはくるし玉のをの 絶えてみたれむ人なとかめそ」(...