美とはなにか?

和歌とは美への志向である。
今まで何度かこのようなことを申し上げました。

→関連記事「いい歌とは? 和歌が生む美しさを知る
→関連記事「和歌を鑑賞する価値

ではその「美」とはなにか?
今回はそんなメタフィジカルなお話をしようと思います。

さて、たんに「美」というといわゆる「きれいなもの」を連想しがちです。
しかし美とは本来、もっと多様性を持った言葉です。
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芸術としての「和歌の優位性」

芸術作品として、和歌にはいかなる価値があるでしょうか?

いや、そもそも和歌に芸術的価値なんてものがあるのでしょうか?
絵画や音楽などと比較して、詩歌とくに「短詩型文学」の和歌(短歌)や俳句といったものは、芸術に値しないという意見は根強くあります。
桑原武夫の「第二芸術論」などが有名ですが、この際に問題とされるのが「美の再現性の低さ」です。
同じ詩歌文学でも、長詩や散文(小説)と違って、和歌(短歌)や俳句は文字数が極めて限定されています。これは作者の趣意を鑑賞者が正しく再生産できないということです。
要するに短詩型文学は価値責任のほとんどを、観賞者に押し付けてしまっているのです。

はたしてこんなものが芸術なのでしょうか?
私としては、だからこそ短詩型文学にも芸術性が宿ると考えています。
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【和歌マニア(第73回)】正岡子規の「歌よみに与ふる書」を語る


今回は和歌とひじょ~に因縁が深い、「歌よみに与ふる書」がテーマです。「貫之は下手な歌よみにて『古今集』はくだらぬ集に有之候」。子規の悪口はスカッと気持ちいい!? ろっこ的に、和歌は一周まわって新しいのだ!
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和歌の鑑賞ポイント(上級編)〜新古今和歌集、見えないものを見る〜

先日「和歌の鑑賞ポイント」として、主に「古今和歌集」の楽しみ方をご紹介しました。
和歌の味わい方が、きっと広がったと思います。
→関連記事「和歌の鑑賞ポイント 〜古今和歌集の楽しみ方〜

でも和歌の素晴らしさはこんなもんじゃありません。
「新古今和歌集」です。

万葉、古今はいつの日か。
六代の勅撰集と源氏物語を経て、鎌倉時代の初頭には和歌は磨き抜かれた芸術に高められました。藤原定家や良経の溜息が漏れるような象徴歌、これを知らないなんてもったいないとしか言いようがない!
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いい歌とは? 和歌が生む「美しさ」を知る

和歌において、いい歌とはどんな歌か?
答えをシンプルに言うと、、 いいと感じた歌が「いい歌」なのです!
すみません、身も蓋もないですね……

しかし和歌(短歌)は三十一文字というわずかな字数で生産されるがゆえに、
ほとんどの解釈を観賞者にゆだねることになるため、このような答えにならざるを得ないのです。
短歌や俳句が「第二芸術」と揶揄されるのもやむなしです。
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ML玉葉集 冬部(神無月)

平成和歌所では、ML(メーリングリスト)で詠歌の交流を行なっています。
花鳥風月の題詠や日常の写実歌など、ジャンル不問で気の向くままに歌を詠んでいます。
参加・退会は自由です、どうぞお気軽にご参加ください。
→「歌詠みメーリングリスト

今月の三首

「黒髪は風にまかせて梳づらむ 夜行バスゆくコスモスの道」
「サクサクサク音に驚き飛び立てる 落ち葉に紛る雀の子らや」
「ふるさとのはつ雁がねのとほければ おもひまさりて秋は過ぐらむ」
「月残る彼誰時に落ち葉掃く 息は薄っすら白くなりけり」
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「京極派」と「勅撰集の歌風」

このサイトのタイトルに添えた「京極派」。
今回は京極派に込めた思いを、和歌の「歌風」の変遷とともにご紹介します。

まず「京極派」ですが、これは鎌倉時代に興った和歌の流派の一つです。
開祖は「京極為兼」。その祖父は「藤原為家」ということは、、、そうです為兼の曽祖父はかの「藤原定家」、その上には「藤原俊成」が座する和歌史における一大ブランド、御子左家の流れを継いでいるのが京極派なのです。
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【和歌マニア(第72回)】長月の歌合。和歌所の歌会で詠まれた歌をご紹介!


平成和歌所では毎月、季節にあった題で和歌を詠む「歌会」を行っています。今回は9月のお題「月、虫、菊」の中から、素敵な4首をご紹介します。初心者とは思えない詠みぶりにろっこも感動。これは艶書(恋歌)歌合をやるしかない!
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初春の和歌文化祭「第一回 春あわせ」(池上梅園)

来たる2019年1月27日、和歌所恒例の和歌文化祭を開催します。
今回のテーマはずばり「春あわせ」!

自作の和歌はもちろん、初春を歌った名歌や書画、写真、音楽など、
みなさまとっておきの「春」を持参いただき、左右チームに分かれて合わせ(プレゼン合戦)を楽しみましょう。
残念ながら「いい感じの春がない」という方は、「念人(おもいびと)」としてチームを応援してください。

場所は梅の花薫る「池上梅園」! 春の訪れを心と体で存分に楽しみましょう。
【始めての方大歓迎です! 古典文化・文学ファンで集まって楽しんでいますので、どうぞお気軽にご参加ください】
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【和歌マニア(第71回)】雁、鶯、時鳥、鴫… 和歌のバードウオッチング!

和歌には季節ごとに特定の鳥が詠まれます。春は鶯、夏は時鳥そして秋といえば雁&鴫! 今回は中でもおもしろい詠まれ方がされる「雁」を中心に歌とその生態に迫ります。これはさしずめ和歌のバードウオッチング♪
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【和歌マニア(第70回)】★和歌で星よみ★ 第4回「蟹座」


ろっこが十二星座にピッタリの歌(歌人)を月イチで紹介する和歌で星よみ! 今回は蟹座です。家族や人との縁を大切にするマイホームパパ、ってそんな歌人いる!? いるんです! その名は藤原俊成、定家パパのほのぼのエピソードをご紹介します。
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「歌よみに与ふる書」を読み解く。そしてますます子規を好きになる。

何を隠そう、私は正岡子規の大ファンです。
子規といえば俳句雑誌「ホトトギス」や短歌結社「根岸短歌会」を起こし、近代日本の詩歌文芸の礎を築いた偉大なる俳人、歌人として知られています。

作品は知らなくても、坊主で横顔の肖像写真はきっと誰もが見たことがありますよね? あの無愛想な写真からは一見近づきがたい印象も受けるのですが、最初に彼を知ったのが「坂の上の雲」(司馬遼太郎)で描かれる愛嬌たっぷりの「のぼさん」であったため、私は自然と子規に愛着を抱くようになりました。

正岡子規は多くの歌を残しましたが、実のところ私は歌よりも彼のエッセイや批評の方が好きです。青春時代をイキイキとつづった「筆まかせ抄」や、臥してなお文学に情熱を絞る「墨汁一滴」などは何度も読み返しても飽きません。
中でも傑作なのが、今回取り上げる「歌よみに与ふる書」です。
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「和歌」を鑑賞する価値


和歌を鑑賞する価値とは何か?
これが今回のテーマです。

前提として「和歌」という言葉ですが、私はこれを現代の「短歌」に対する言葉として扱っています。
ただ、和歌には“五七”の繰り返し数により「長歌」や「旋頭歌」といった形式もあり、元来「短歌」とはその最も短い形式(三十一文字)を指したもので、正確には「和歌」は「短歌」の上位概念となります。
ところが、短歌の秀歌集である初代勅撰集は古今“和歌”集と名付けられています。これは古今“短歌”集でもよかったのかもしれませんが、当時の歌人はそうはしなかった。なぜなら、そもそも「和歌」というネーミングが、「漢詩」に対する日本の詩歌という対立性を持って生まれた言葉であったため、自ずと日本史に輝く初代勅撰集は「古今和歌集」と成ったのです。
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