「歌よみに与ふる書」を読み解く。そしてますます子規を好きになる。

何を隠そう、私は正岡子規の大ファンです。 子規といえば俳句雑誌「ホトトギス」や短歌結社「根岸短歌会」を起こし、近代日本の詩歌文芸の礎を築いた偉大なる俳人、歌人として知られています。 作品は知らなくても、坊主で横顔の肖像写...

「和歌」を鑑賞する価値

和歌を鑑賞する価値とは何か? これが今回のテーマです。 前提として「和歌」という言葉ですが、私はこれを現代の「短歌」に対する言葉として扱っています。 ただ、和歌には“五七”の繰り返し数により「長歌」や「旋頭歌」といった形...

百人一首に採られなかったすごい歌人! 女性編(額田王、大伴坂上郎女、俊成卿女&宮内卿)

「伊勢の海、清き渚の玉は、拾ふとも尽くることなく…」(「新古今和歌集」仮名序より)ではありませんが、百人一首に採られていなくとも、素晴らしい歌人はいくらでもいます。 今回は残念ながら百人一首には採られませんでしたが、個人...

百人一首に採られなかったすごい歌人! 男性編(山上憶良、花山天皇、源頼政)

「伊勢の海、清き渚の玉は、拾ふとも尽くることなく…」(「新古今和歌集」仮名序より) ではありませんが、百人一首に採られていなくとも、素晴らしい歌人はいくらでもいます。 今回は残念ながら百人一首には採られませんでしたが、個...

ワンフレーズ原文で知る「源氏物語」~第三帖「空蝉」~

「源氏見ざる歌詠みは遺恨のことなり」 六百番歌合(藤原俊成判詞) 俊成のこの言葉に代表されるように、歌詠みにとって「源氏物語」は必須の教養です。 それは現代の私たちも同じ! ですが、そのタイトルはまだしも内容まで知ってい...

ワンフレーズ原文で知る「源氏物語」~第二帖「帚木」~

「源氏見ざる歌詠みは遺恨のことなり」 六百番歌合(藤原俊成判詞) 俊成のこの言葉に代表されるように、歌詠みにとって「源氏物語」は必須の教養です。 それは現代の私たちも同じ! ですが、そのタイトルはまだしも内容まで知ってい...

ワンフレーズ原文で知る「源氏物語」~第一帖「桐壺」~

「源氏見ざる歌詠みは遺恨のことなり」 六百番歌合(藤原俊成判詞) 俊成のこの言葉に代表されるように、歌詠みにとって「源氏物語」は必須の教養です。 それは現代の私たちも同じ! ですが、そのタイトルはまだしも内容まで知ってい...

現代の詠み人が知っておきたい! 意味が変わってしまった文語10選

いきなりですがみなさん、歌を詠みましょう! 紀貫之は古今和歌集の冒頭、仮名序でこう話しています。 「花に鳴くうぐひす、水に住むかはづの声を聞けば、生きとし生けるものいづれか歌をよまざりける」 古今和歌集(仮名序) 生きと...

花見の前に知りたい! 風流人を気取れる「桜の褒め方、愛で方」

桜花は勅撰和歌集の春の後半(春下)をほぼ独占し、それはそのまま日本を象徴する花となりました。開花が迫れば「桜前線」の予報はお茶の間を賑やかし、咲いてみれば学校や並木道はもちろん近所の公園や路地までも、我も我もと誇ってみせ...