大伴家持 ~流浪の人、家持たぬ家持の万葉オシャレ歌~

万葉集を代表する歌人と言えば? 歌の聖「柿本人麻呂」や「山部赤人」、筑紫歌壇の双璧「大伴旅人」や「山上憶良」らの名も挙げられるかもしれませんね。しかし、ナンバーワンはやはりこの人ではないでしょうか、「大伴家持」です。万葉...

後鳥羽院 ~お前のものは俺のもの、中世のジャイアン~

後鳥羽院は帝王の中の帝王というような人物です。といっても、この時代の政治権力は実質的に鎌倉の幕府に移っていましたから、院の力は主に「文化」や「スポーツ」活動において発揮されました。 後鳥羽院がハマった文化・スポーツは多岐...

藤原良経 ~天才貴公子が描く抽象のデカダン~

和歌史における特異点はまちがいなく新古今の時代でしょう。帝王たる後鳥羽院をはじめ、定家、家隆、俊成女、式子内親王など個性的で優れた歌人がわずかな時間、ごく狭い場所で同時に活躍し、和歌を文芸の極みへと昇華させました。天才と...

式子内親王 ~歌道に生きた皇女のきらめき~

式子内親王は後白河帝の第三皇女で賀茂の斎院であった女性です。 式子が生きた平安末期は京を中心に戦乱が相次ぎました。保元・平治の乱に始まり、平家打倒の令旨いわゆる「以仁王の令旨」によって起こった治承・寿永の乱は平氏、源氏の...

紫式部 ~陰キャを極めた大作家の憂鬱エピソード~

以前清少納言を「意識高い系OL」なんて揶揄を交えて紹介しました。 →関連記事「清少納言 ~元祖!意識高い系OLの可憐なる日常~」 これを頷かせるのは著書「枕草子」で自らが著したエピソードもさることながら、「紫式部日記」に...

小野小町 ~静かに燃える! 美しき恋歌の名手~

小野小町は九世紀に活躍した女房歌人、紀貫之による古今和歌集の仮名序では「六歌仙」という名誉ある歌人に選出された実力者です。 もしかしたら平安の女流歌人の中でも最も有名なのが「小野小町」なのかもしれませんね、しかしそれは「...

万葉集の引力! 柿本人麻呂の挽歌と六皇子

万葉集とは玉石混交の歌集、以前このようにまとめました。 しかしこのカオスをひと所に留めるには、何らかの引力が必要です。 →関連記事「万葉集のカオス! その特徴(歌風)と本当の魅力を実例で知る」 万葉集をひとつの歌集たらし...

素性法師 ~機知と皮肉、平安歌人のエスプリここに極まる!~

古今和歌集の代表歌人で好きな人を問えば、在原業平または凡河内躬恒、もしくは小野小町といった答えが返ってくるかと思います。かくいう私、もちろんダントツで貫之パイセンです。理知的と揶揄されますが、その裏に見え隠れするユーモア...

藤原家隆 ~和歌の最難関、家隆を攻略せよ!~

非凡であるのに、同世代に大スターがいるために目立たなかった残念な人っていますよね。スポーツ選手にせよ、ミュージシャンにせよ。 それを伝統歌人でいうと、貫之の陰に隠れた凡河内躬恒であったり、今回取り上げる藤原家隆だったりし...

百人一首に採られなかったすごい歌人! 女性編(額田王、大伴坂上郎女、俊成卿女&宮内卿)

「伊勢の海、清き渚の玉は、拾ふとも尽くることなく…」(「新古今和歌集」仮名序より)ではありませんが、百人一首に採られていなくとも、素晴らしい歌人はいくらでもいます。 今回は残念ながら百人一首には採られませんでしたが、個人...

百人一首に採られなかったすごい歌人! 男性編(山上憶良、花山天皇、源頼政)

「伊勢の海、清き渚の玉は、拾ふとも尽くることなく…」(「新古今和歌集」仮名序より) ではありませんが、百人一首に採られていなくとも、素晴らしい歌人はいくらでもいます。 今回は残念ながら百人一首には採られませんでしたが、個...

僧正遍照 ~仏の道は恋の道? 笑いを誘うエロ坊主~

「平安時代のお坊さん」というと、どんなイメージを描きますか? 五つの「心願」を立て、それが叶うまで山を下りないと誓い、後に天台宗の開祖となった「最澄」。 →「天台宗の歴史」 「往生要集」を起こし、浄土教の思想の礎のみなら...

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