月影は森の梢に傾ぶきて薄雪白し有明の庭(永福門院)

よみ人:永福門院 、所収:玉葉和歌集

『月は森の梢に傾くまでになって、薄雪が白く光る夜明けの庭』。月と雪、冷冷たる冬の組み合わせであるが、永福門院が歌えば柔らかくほの暖かさえ感じてしまう。それは薄雪と有明のしわざだろう、まだ冬になり切れていない薄積もりの庭、落ち行く月影の空しさより朝焼けの期待が募る。見事な観察眼であるが、少々美麗が過ぎるかもしれない。

(日めくりめく一首)

→「和歌と文人墨客の集い(如月の会)」2/23(日)9:50~11:50