さむしろの夜半の衣手さえさえて初雪白し岡の辺の松(式子内親王)

よみ人:式子内親王 、所収:新古今和歌集

「サ行」の流麗な調べが寒気を誘う、式子内親王の雪である。彼女も新古今時代の歌人ではあるが、その歌風は当時趨勢を得たシュルレアリスムとは距離を置く。よって上下句の転回も写生の視点移動に映るけれど、その実たんなる眼前の風景ではない。おそらく一昨日の「吉野山」と同様の趣向だ。しかし情景の掴み所そして声調の美しさ抜群で、さすが式子内親王という感嘆が漏れる。

(日めくりめく一首)

→「和歌と文人墨客の集い(如月の会)」2/23(日)9:50~11:50