和歌の鑑賞ポイント 〜古今和歌集の楽しみ方〜
百人一首や和歌が好き! という方は、実はけっこういるのではないかと思います。 例えばこういう歌には、伝統的な花鳥風月の叙景がすぐさま呼び起こされ、日本人であれば誰しも深い感慨を覚えるでしょう。 「春すぎて 夏来にけらし ...
百人一首や和歌が好き! という方は、実はけっこういるのではないかと思います。 例えばこういう歌には、伝統的な花鳥風月の叙景がすぐさま呼び起こされ、日本人であれば誰しも深い感慨を覚えるでしょう。 「春すぎて 夏来にけらし ...
「やまとうたは、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける」 古今和歌集(仮名序) 紀貫之による古今和歌集の仮名序、冒頭の名文句です。 人の心からなる和歌は、まさに数えられないほど詠まれてきました。 今回はその膨大な...
新春を彩る花、それが「梅」です。 そして梅といえば…、そう「鶯(うぐいす)」ですね。 花札の絵柄でも見られるように、「梅と鶯」の取合せは多くの人が知る所です。 →関連記事「梅の鑑賞ポイント」 →関連記事「11月に柳!? ...
歴々の勅撰和歌集に横たわる美学、それが時間的推移による配列です。勅撰集の二大テーマのひとつ四季歌はもちろん、一方の恋歌も時間的推移つまり「恋のプロセス」によって歌は整然と並べられているのです。 ちなみに古今和歌集の恋部(...
828「流れては 妹背の山の なかに落つる 吉野の河の よしや世中」(よみ人しらす) —————- 振り返れば 涙とともに 流れ流れて生きてきた でも すべてよ...
825「わすらるる 身をうちはしの 中たえて 人もかよはぬ 年そへにける」(よみ人しらす) 826「あふ事を なからのはしの なからへて こひ渡るまに 年そへにける」(坂上是則) ———...
795「世中の 人の心は 花そめの うつろひやすき 色にそありける」(よみ人しらす) 796「心こそ うたてにくけれ そめさらは うつろふ事も をしからましや」(よみ人しらす) 797「色見えて うつろふ物は 世中の 人...
777「こぬ人を まつゆふくれの 秋風は いかにふけはか わひしかるらむ」(よみ人しらす) 783「人を思ふ 心のこのはに あらはこそ 風のまにまに ちりみたれめ」(小野貞樹) 787「秋風は 身をわけてしも ふかなくに...
古今和歌集の巻頭一番歌であり「春上」部の第一首。 1「年の内に春はきにけりひととせを 去年(こぞ)とやいはむ今年とやいはむ」(在原元方) 年内に立春が来た。この一年を去年と言おうか、今年と言おうか、という歌です。これは古...
756「あひにあひて 物思ふころの わか袖に やとる月さへ 濡るる顔なる」(伊勢) 757「秋ならで おく白露は 寝覚する わがた枕の 雫なりけり」(よみ人しらす) ————...
師でなくとも忙しいのが「師走」です。忘年会にクリスマスなどのイベント、大掃除や帰省の準備などやること盛りだくさん… そんな時期に年賀状です。 この記事の音声配信「第12回 年賀状にオススメの和歌」を Youtubeで聴く...
立冬の頃、11月初旬には気持ちのいい小春日和にも出会えたものですが、小雪の頃を過ぎれば本格的な冬、雪の話題もちらほら聞こえるようになります。 さて、古今和歌集の「冬部」歌は全部で29首あります。その中で「雪」が詠まれた歌...
743「おほぞらは 恋しき人の かたみかは 物思ふごとに ながめらるらむ」(酒井人真) 746「かたみこそ 今はあだなれ これなくは 忘するる時も あらましものを」(よみ人しらす) 747「月やあらぬ 春や昔の 春ならぬ...