ともすると和歌なんて文芸は日本語でしか鑑賞できないと思いがちです。枕詞や掛詞などの日本語独特の修辞法に、なにより「あはれ」のような日本人が好んだ美意識などは、とても外国語で表現できるようなものではないと、わたしなども思ってしまいます。
そんな難題に日々挑戦を続けておられる研究者の方々が一堂に会し、和歌の翻訳に関する展望と可能性についての発表とワークショップが来る9月3日(土)に開催されます!
一首の和歌がなんと12ヶ国語に翻訳され、それぞれの言語での表現方法やモチーフの再現について解明がなされるという、和歌ファンはもちろん翻訳に興味がある方にもとてもおすすめの研究発表会。今回はその第三回目となり、対象となる和歌は以下の二首です。
「ひきつれてけふはねの日のまつにまたいまちとせをぞのべにいでつる」(和泉式部)
「わびぬれば身をうき草のねをたえてさそふ水あらばいなむとぞ思ふ」(小野小町)
専門家だけでなく一般の来聴も受け付けておられるので、ぜひみなさまもご参加されてみてはいかがでしょうか(対面とオンラインが選べます)。詳細と申し込みは以下のページをご覧ください。
→第3回研究会・ワークショップ 「世界の中の和歌―多言語翻訳を通して見る日本文化の受容と変容―」(2022年9月3日)の開催について
代表的な古典作品に学び、一人ひとりが伝統的「和歌」を詠めるようになることを目標とした「歌塾」開催中!
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