月次会歌合せ「神無月の歌」

去る10月21日に催した「和歌をつくろう」(神無月の歌合)にて詠まれたお歌をご紹介します。
お題は「夕暮れ」「萩」「霧」でした。

はじめての方もお気軽にご参加ください

風もみぢ北窓に寄らば白秋の 音連れ知りぬ萩の玉梓 皐鳩
行く秋をままに納めよにはたづみ 夕暮れつたふ笛のあはれを
満ちぬれど雲井にいづる月影や 今宵は萩に宿りせるかな 皐鳩
わが宿の小萩における露の夜に 光添へゆく東雲の空
浮雲の千切れ急ぐ秋空に いで けぬる星の瞬き 皐鳩
たちわたる霧のみにあれ三瀬川 君思ふほどの絶えず深きに
谷里は朝霧たてるころならん 枝を停じて人を待つかな 皐鳩
色もなき川面にうつすゆめのこと 朱の灯火をたどる夕暮れ
ひさかたの天の雁金うちひびき ふるさと思ふ秋の夕暮れ 皐鳩
秋風にすすきたなびく山里の 紅葉誘ふ萩女郎花
川霧やなど立ち隠す唐錦 来ぬる別れは秋のものかは うっちー
ただよへばかたちにあらねど萩が上に 定まり澄める玉になりぬる
桐の葉も踏み分けがたくなりにけり 必ず人を待つとなけれど
白露に争ひかねて散る萩の 思い出もなし秋の夕暮れ うっちー

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