和歌の道

先の5月1日、メディアでは「平成がいよいよ残り1年を切った」という話題で盛り上がっていました。
ご承知のとおり、来年5月1日には皇太子が新天皇に即位、元号が新しくなるためです。

ちなみに政府は来年のこの日を「祝日」もしくは「休日」にすると発表していますが、
これがどっちに転ぶかで国民へのインパクトはものすごく変わります。
「祝日法」では、前後が祝日である平日は国民の休日となり休日となる、と定められています。
つまり、即位日の5月1日が祝日となった場合、その両脇の平日も休日となり、GWの土日祝日を合わせると、なんと10連休にもなるのです!
なんとも嬉しい限りですが、こんなに休んでしまっては仕事に行きたくなくなりますね、きっと、、

さて、先日の5月1日には皇室絡みでこんな話題もありました。
→「和歌の御用掛に篠弘氏 陛下や皇族の相談役」(産経ニュース)

「和歌の御用掛」とは、皇族方の和歌の相談役とのこと。
和歌を愛する一人としては、現代もこのような役割が受け継がれていることにロマンを感じます。

そして驚いたのが御用掛の年齢! 前任の方が90歳で新任の方が85歳と書かれています。
91歳で大往生した藤原俊成も生涯現役の歌人・判者として活躍していますから(89歳の時にかの後鳥羽院主催の「千五百番歌合」の判者を務める)、歌とは年齢に関係なく、いやむしろ老いてなお練度が増していく素晴らしい嗜みだとつくづく感じ入りました。
ちなみにアラフォーの私は、彼らをお手本とするとこの先五十年の歌の進化が望めます。
まだまだ道のりは長いです。

(書き手:歌僧 内田圓学)

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