『雪折れの竹に覆われた野のはずれ、人が通ったような足跡もない場所から煙が上がっている。ああ、あのような辺鄙なところにも人が住んでいるのだ』。定家には珍しく隠遁風雅を詠んだ歌、しかし本人はあくまでも都人で隠者の生活を好奇の目を以て眺める、そんないやらしさが先に立つ歌だ。しかし住めば都、詠まれた隠者は悠々と住んでいたに違いない、人は来ぬとも「しかぞ住む※」だ。
「わが庵は都のたつみしかぞすむ世をうぢ山と人はいふなり」(喜撰法師)
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