『雪が消えるのを都の人は惜しむだろうか? 今朝も山里には払ふほどの白雪が降る』。これまで「雪」を当然のように美の対照として捉えてきた。しかしどうだろう、雪は月や花とは全く違うはずだ。例えば一茶の俳句※を見よ! 積もれば積もるほど、辟易としてくるのが雪というものなのだ。藤原清輔という人は本来アウトローだったのだと思う、父と反目し御子左家との争いにも敗れた。しかし今日のような歌を見れば、そんな既定の人生どうでもよかったのだと思う。
※「これがまあ終の住処か雪五尺」(小林一茶)
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