よみ人:坂上明兼 、所収:千載和歌集
山里の夜、降る雪は音もなくそれこそ“しんしん”と積もる。朝起きたら見紛うばかり一面銀世界なんてのはよくある光景だ。ただそれを喜ぶのは子供あるいは雪が珍しい都会者くらいで、土地の生活者には苦難の季節の始まりとなる。「呉竹の折れふす音」はゴングだ。 これから長い間対峙せねばならない、雪という荒くれ者との闘いのゴングだ。今宵、その音は夜深く打ち鳴らされた!
令和和歌所ではメーリングリストで歌の交流(セッション)を繰り広げています。現代の「和歌」の楽しさをぜひ味わってみてください。初心者の方のご参加も大歓迎です。