四季の歌 日めくり一首 まばらなる真木の板屋に音はして漏らぬ時雨や木の葉なるらむ(藤原俊成) Posted on 2019年11月16日 by 内田圓学 今日の歌には時雨ならぬ時雨が詠まれている。『隙間だらけの真木の板葺き屋根に時雨の音がする、しかし雨は漏ってこない』、なぜか? あえて言うもの野暮だが『時雨かと思ったのは木の葉が散りかかる音だった』のだ。詠み人は本当に落葉の音と誤ったのか、それとも分かったうえでの見立てか? と詮索するようでは詩など楽しめない。この歌には和歌でも稀有な隠遁閑雅が描かれている。 (日めくりめく一首) 和歌の型・基礎を学び、詠んでみよう! オンラインで和歌の型・基本を学び、自身で詠み、月次の歌会で仲間と高めあう「歌塾」開催中! 「歌塾」(オンライン) 季刊誌「和歌文芸」令和七年秋号(Amazonにて販売中) 内田圓学 内田圓学 の投稿をすべて表示