昨日ご紹介した歌は母なる明石の君による贈答歌であったが、今日の歌はその娘、明石の姫君の返歌となる。ちなみに両歌とも主題は「まつ」(松と待つ)である。よって縁語として「引く」が得られるのだが、これは当時の貴族が年始の初子の日に小松を引いて長寿を祝う、という現代ではほとんど理解できないイベントに関連する。
さて、この歌について等の作者は文中でこう感想を述べている、「くだくだしくぞあめる(くどいったらありゃしない!)」。ここは普通いい感じのエピソードにして幕を引きそうなところだが、そうはしないのが紫式部という大作家なのだ。
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