かすみのころも裾はぬれけり佐保姫の 春立ちながらしとをして(山崎宗鑑)

よみ人:山崎宗鑑 、所収:新撰犬筑波集

有心に対して無心連歌というものがある、別名それを「俳諧連歌」。俳句のもとになったものだが、俳諧連歌から受ける印象は私たちが知る俳句とは少々異なる。それは滑稽、バカバカしさに徹底している。今日の歌をご覧いただきたい。「佐保姫の衣の裾がぬれていた」とした発句に、「春立ちながらしとをして」と付けた。お分かり頂けたであろうか? 「しと」とは「尿」なのである。つまり優美な春の女神が立ち小便をしていた、とお下品極まりない歌なのである。無心連歌とは和歌のアンチテーゼなのだ。それが存在価値であり、詩歌としてはそれ以上でも以下でもない。

(日めくりめく一首)


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