去る4月22日に催した「古今伝授と茶飲み連歌(卯月の会)」において仕上がった、三折の絶句連歌をご紹介します。
※「絶句連歌」とは、漢詩の絶句さながらに「起」「承」「転」「結」の四句からなる、和歌所オリジナルの連歌形式です。基本的な付け方、転じ方は連歌の心そのままに、気軽に楽しめるのが特徴です。
→「絶句連歌の作品一覧」
題「三月尽」
■例『寄せる思ひ』
発(起) :藤浪の 寄せる思ひを 知りもせで
脇(承) :立ちゆく春に ホトトギス鳴く
第三(転):白妙の 色は変わらぬ 夏衣
結(結) :薄くはあらじ 高気圧ガール
■一の折『春暮れる』
はるくれて 夏まつままの ひとときに
藤のなみにも 目をおよがせて
イルカのしぶき なほ雲高く 天届く
天つ乙女の あそぶ藤浪
■二の折『浅みどり』
我が宿の 波間に見ゆる 浅みどり
思ひよせるは 藤棚の花
風吹きて 我が手にこぼる 春の玉
立舞袖に 落つるひとひら
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