古今和歌集 恋一【516】「よひよひに枕さためむ方もなし いかにねし夜か夢に見えけむ」(よみ人しらす)
目を閉じると、何ともなしにあの人の姿が現れてくる。
考えない様にすればするほど、それは更に強くなる。
これは拷問だ!
せめて夢で逢瀬を果たそう。
恋しい人に枕を向けたら夢で逢えるという
そんな戯言さえも今は頼ってしまいそうだ
この枕はどこに向けたらいい?
こうしてまた、眠れぬ夜は虚しく更けてゆく。
(書き手:歌僧 内田圓学)
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