706「大幣の ひくてあまたに なりぬれば おもへどえこそ たのまざりけれ」(よみ人しらす)
714「秋風に 山のこのはの うつろへば 人の心も いかがとそ思ふ」(素性法師)
715「蝉のこゑ 聞けばかなしな 夏衣 うすくや人の ならむと思へは」(紀友則)
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あの人は裏切った
ただそれだけ
夏衣が薄いように
木の葉の色が変わるように
至極当然のなりゆき
私は愚かな道化の一つ
人生に確かなものなど
決してないのだろう
あるとすれば
この怒り、虚しさ
いや
惨めな自分だけ
(書き手:歌僧 内田圓学)
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