古今和歌集 恋一【535】「とふとりのこゑもきこえぬ奥山の ふかき心を人はしらなむ」(よみ人しらす)
古今和歌集 恋一【537】「相坂の関になかるるいはし水 いはて心に思ひこそすれ」(よみ人しらす)
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あのひとは兄の婚約者。
抱いてはならぬ、恋心。
とても人に明かせるものではなく、思いしのぶより他はない。
ただ、どうかあのひとよ知ってほしい。
鳥達の声が聞こえぬあの奥山のように、この深い深いあなたへの思いを。
知ってほしい。
それだけがせめてもの慰め。
(書き手:歌僧 内田圓学)
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