雲きえし秋の中ばの空よりも月は今宵ぞ名に負へりける(西行)

よみ人:西行 、所収:山家集

ちょうどひと月くらい前、私たちは西行による名月賛歌の数々を鑑賞した。伝説の歌人西行が寄せる、月への並々ならぬ愛情をひしと感じたことだろう。ところがである、その中秋の名月をも越えて彼が心酔するものが他あった! なんとそれは九月十三夜の月、いわゆる豆もしくは栗と呼ばれる月である。『雲のない中秋の空のやつなんかよりも、月という名前は今宵(九月十三夜)のことを言うのだなぁ~』、私たちは改めなければならない、月とは十三夜こそが格別なのだ! 西行が言っているのだ、間違いない。

(日めくりめく一首)


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