隙もなく散るもみぢ葉に埋もれて庭の景色も冬籠りけり(崇徳院)

今日の歌、適訳など全く不要で現代語の散文といっても通じそうだ。しかも詠まれた風景に目新しさはなく、ただ眼前を写生したにすぎない。それでも歌になる、それでも感動できるのが和歌。その力の源泉はどこにあるのか? 答えを明かせば歌を結ぶ「けり」である。たとえばこれを「冬籠りした」と完全に現代語にまとめ上げたとたん小学生の日記となる。「けり」、一千年の歴史を蓄えたこの詠嘆の二文字は、それだけで抒情を掻き立てるのだ。

(日めくりめく一首)

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