名に愛でて折れるばかりぞ女郎花われ落にきと人に語るな(遍昭)

今日から数首「女郎花(おみなえし)」の歌をご紹介しよう。詠み人は遍昭、僧正という僧官の最上位にありかつ仮名序では六歌仙の一人に挙げられる。そんな一角の人物が詠んだ歌がこれだ、『名前が愛らしくて手折っちまったよ女郎花、よもや俺が堕落したなんて言いふらすなよ!』。女郎花には字のごとく「女」の字が当てられている、だからついつい手が伸びてしまったが、これは「女犯」じゃねーから、という歌である。こうも言い訳をせねばならぬほど、遍昭は色坊主であったのか。とすればくだんの「あまつかぜ※」の名歌など、鼻の下をなが~くしてウキウキで詠んだことだろう。

「あまつかぜ雲の通い路吹きとぢよ乙女の姿しばしとどめむ」(遍照)

(日めくりめく一首)

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