五月雨のそらなつかしく匂ふかな花橘に風やふくらむ(相模)

『五月雨が上がった空、なんだか心が惹かれる匂い。きっと花橘に風が吹いてるんだ』。いかにも和歌らしい余情を感じる風景が詠まれている。これまで数首の五月雨を鑑賞したが、お気づきになられただろうか? それは五月雨は、鬱蒼と降り続ける雨の情景を詠むのではなく、晴れ上がったその瞬間の快活な気分、再び相まみえた日差し、空気の様子を捉えたものが圧倒的に多いことだ。これは春に似ている、冬ごもりしてようやく出会えた春の感動だ。
季節は巡る、これからはしばらく「花橘」にお付き合いいただこう。

(日めくりめく一首)


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