さて、お分かりだろうが昨日から題が「霜」に移っている。『久木が生える野原の茅に置く霜の、その白さを見れば、ああ夜が更けたのだなぁ』。久木とは今でいう「アカメガシワ」で柏のように大きい葉が特徴だ。ただ霜が置くのは茅の方でその白さに夜更けを知る、って、昨日の家持の丸パクリではないか! 本歌取りと慎ましやかに解するのは少々難がある。しかし一方、このような歌でも勅撰集に採られると知れば、現代の詠み人ももっと気楽に歌を詠めるだろう。
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