今日の詠み人三上院といえば、眼病を患いそれを理由に藤原道長に譲位を強いられ、その翌年42歳で崩御するという不遇の人という印象が強い。また百人一首に採られた歌※が、これを強固にもしている。しかし今日の歌はどうだろう、『山のむこう側に住む人は、待つことなく秋の月を見るのだろうか?』。秋の月を待ちかねて、見えない山むこうの景色を想像する。時の帝王らしく、優雅にのんびりと、秋の夜長の月見を楽しんでいる。
※「心にもあらでうき世にながらへば恋しかるべき夜半の月かな」(三上院)
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