令和歌合せ(皐月の会)に詠進いただいたお歌をご紹介します。
→「和歌所の歌会・和歌教室」
題「春」
風渡り賀茂の祭りの静々と 幾年過ぎて常(とこ)しえなりや |
庭に揺る花橘を吹き混ぜて 流れを留めぬ風は過ぐらむ |
ころもがえクローゼットに吊るさるる レフ板代わりの白きトッブス |
夏衣たつ面影は変らぬに 君が心や薄くなるらむ |
近ごろは姿見れずに小石(恋し)丸 世界遺産も同じ寂しさ |
ほどもなく時を告げるや疾き朝に 聴かまほしきは須磨の松風 |
坂道を帰りゆく先望月の 低く低くに立ち昇るらん |
五月雨の憂ゐの奥山さ迷へば 若竹に落つ露の青さや |
見し人のかげ木漏れ日にきらめいて 梢まだしき橘の花 |
ありふれた香りをまとひあひにゆく 吾を思う時のながくもがなと |
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