源氏の恋文「乱れる女」

あなたはひどい人 一人私を置き去りにして、遠いかの地へ逃げるのですね 私との逢瀬はしょせんうたかた、結局かわいいのは自分 「涙川 浮かぶみなはも 消えぬべし 流れてのちの 瀬をも待たずて」 はやくこの辛い憂世から消えてし...

源氏の恋文「焦燥のブルー」

ご機嫌いかがですか 「あさぢふの 露のやどりに 君ををきて よもの嵐ぞ 静心なき」 妙なうわさなどに惑わされていたりはしませんか どうか私の言葉だけを信じてください 会いにいきます それまで心を強くもってください (源氏...

源氏の恋文「からころも」

「からころも君が心のつらければ 袂はかくぞそぼちつつのみ」 本当にあなたは薄情なお人 ご自分の事しか頭にないのですね いつも思い慕って鳴いてばかりおります 私の衣は袖も袂も濡れに濡れ、干くひまさえありません ただただお待...

源氏の恋文「紫の少女」

「ねは見ねどあはれとぞ思ふ武蔵野の 露分けわぶる草のゆかりを」 あなたのことを真剣に考えています この思いに偽りがないこと、あなたが一番分かっているはずですよね 一人の美しい女性としてお慕い申し上げています 今までは気兼...

源氏の恋文「山桜の結び文」

敬愛なる尼君 あなたは冗談だとお思いかもしれない だが私は本気です 「面影は身をも離れず山桜 心の限りとめて来しかど」 あの紫の少女の姿が頭から離れないのです 今まで忍び留めてきましたが、もう限界です 私の純愛をどうかご...

源氏の恋文「黄昏の夕顔」

お便りありがとうございます こんなにも美しく書き流した文は見たことがありません あなたからの恋文と受け取ってよいのでしょうか 「寄りてこそそれかとも見め黄昏に ほのぼの見つる花の夕顔」 なにぶん噂ばかりで恋のやり取りに不...

源氏の恋文「夕顔の花」

突然お手紙を差し上げます非礼をお許しください あなたは私のことを知らないでしょうね でも、私はあなたのことを知っています あてのない噂ばかりですけど 「心あてにそれかとぞ見る白露の 光添へたる夕顔の花」 一度、直接お逢い...

→「和歌と風雅のこと始め(睦月の会)」1/26(日)9:50~11:50