あらたしき年の初めの初春の今日降る雪のいやしけ吉事(大伴家持) 

「あらたしき」「年の初め」「初春」と、これでもかと元日が打ち出さているが、古来、正月に降る雪は豊作の吉兆であったという。これが四句におよぶ序詞となり、そのように「佳いことが積もりますように」と結ぶ、まことにおめでたい歌で...

定家の歌論に記された「本歌取り」の秘訣と、その実践方法をご紹介!(歌塾ダイジェスト動画)

令和和歌所では、和歌を知り学び、詠むための「歌塾」を開催しています。 今回は『本歌取り』の講義動画(ダイジェスト)をおおくりします。定家の歌論に記された本歌取りの秘訣と、その実践方法をご紹介。和歌を楽しく本格的に学びまし...

辞世の句・歌 その8「手に結ぶ水に宿れる月影のあるかなきかの世にこそありけれ」(紀貫之)

「手に結ぶ水に宿れる月影のあるかなきかの世にこそありけれ」(紀貫之) 『先づ「古今集」といふ書を取りて第一枚を開くと直ちに「去年とやいはん今年とやいはん」といふ歌が出て来る、実に呆れ返つた無趣味の歌に有之候。(再び歌よみ...

辞世の句・歌 その7「九重の花の都に住みはせてはかなやわれは三重にかくるる」(小野小町)

「九重の花の都に住みはせてはかなやわれは三重にかくるる」(小野小町) 小野小町は先の在原業平と同じく六歌仙に数えられ、古今東西に広く知られる歌人のひとりです。しかしその出自は謎めいていて、それゆえに日本の各地にいわゆる「...

辞世の句・歌 その6「つひに行く道とはかねて聞きしかど昨日今日とは思はざりしを」(在原業平)

「つひに行く道とはかねて聞きしかど昨日今日とは思はざりしを」(在原業平) いわずと知れた在原業平、古典ファンのみなさまにあえて人物を語ることはしませんが、その歌風について貫之に伺うと『その心あまりてことばたらず。しぼめる...

辞世の句・歌 その5「士やも空しくあるべき万代に語りつぐべき名は立てずして」(山上憶良)

「士(をのこ)やも空しくあるべき万代に語りつぐべき名は立てずして」(山上憶良) 山上憶良は日本の古代歌人においてほとんど唯一無二の存在です。かつて中唐の詩人白居易は詩を分けて「諷諭、閑適、感傷、雑律」の四つに分類し、士大...