既視源氏物語 ~古今集恋歌の光る君~ その35「人生を、今はじめて振り返る」

825「わすらるる 身をうちはしの 中たえて 人もかよはぬ 年そへにける」(よみ人しらす)
826「あふ事を なからのはしの なからへて こひ渡るまに 年そへにける」(坂上是則)

—————-

あれから

私はずっとひとりでいた

恋という恋もせず

ただ年老いてしまった

思えばあの苦悩の夜こそが

生きているということだった

私の生涯とは

一体なんだったのであろう?

(書き手:歌僧 内田圓学)
→関連記事「既視源氏物語 ~古今集恋歌の光る君~(総集編)
IMG_5621

和歌の型(基礎)を学び、詠んでみよう!

代表的な古典作品に学び、一人ひとりが伝統的「和歌」を詠めるようになることを目標とした「歌塾」開催中!

季刊誌「和歌文芸」
令和六年夏号(Amazonにて販売中)