和歌では同じ「雨」という現象が季節によって違う呼び方がされます。さらにそこに見える「色」までも違うのです。今回はセンチメンタル大好き! 和歌を育んだ雨の歌を特集します。
♪放送で紹介した和歌
20「梓弓 おして春雨 今日ふりぬ 明日さへふらば 若菜摘みてむ」(よみ人知らず)
25「わか背子が 衣はるさめ ふるごとに 野辺の緑ぞ いろまさりける」(紀貫之)
153「五月雨に もの思ひをれば ほととぎす 夜ふかく鳴きて いづちゆくらむ」(紀友則)
160「五月雨の 空もとどろに ほととぎす 何を憂しとか 夜ただ鳴くらむ」(紀貫之)
新265「露すがる 庭の玉笹 うちなびき ひとむら過ぎぬ 夕立の雲」(藤原公経)
新268「夕立の くももとまらぬ 夏の日の かたぶく山に ひぐらしの声」(式子内親王)
260「白露も 時雨もいたく もる山は 下葉残らず 色づきにけり」(紀貫之)
新584「折こそあれ 眺めにかかる 浮雲の 袖もひとつに うち時雨つつ」(二条院讃岐)
「数々に 思ひ思はず 問ひがたみ 身を知る雨は 降りぞまされる」(在原業平)
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