いつしかと荻の葉むけのかたよりにそらや秋とぞ風もきこゆる(崇徳院)

「風に秋を感じる」とは和歌の常套であり、立秋のころは同じような歌が大量生産された。これもご挨拶程度であれば構わなかったかもしれないが、歌に芸術を志向するようになると安易な真似ごとは敬遠されるようになる。顕著なのが新古今だ、この集は古きよき伝統と今を生きる自己との戦いの記録である。
『いつの間にか荻の葉は一斉になびいて、そらそらもう秋だよと風が叫んでいる』。昨日の敏行のような「はっと気づく」さりげなさではない、崇徳院の秋風は大胆にその存在を知らしめんとする。古典の文脈に沿いながらも、まったく違う趣向であることが分かるだろう。

(日めくりめく一首)

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