『袖に吹き添う涼しい風を先立てて、空は慌てて曇り始めた。夕立が、もうすぐ降る』。誰もが感じたことがあるだろう、夕立の直前、空気が変わる瞬間を捉えた風景歌だ。しかし誰でも経験がある平凡を「歌」にするのは案外難しい、単なる日記、下手をすると状況報告に終始してしまう。そうならない工夫が三句、「先立てて」にある。この一文によって風景は物語を得て、歌という文芸に昇華するのだ。
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