うらうらに照れる春日にひばりあがり心悲しもひとりし思へば(大伴家持)

気持よく晴れた日、空高く雲雀が鳴いている。のどかな春の情景であるが、私はひとり物悲しい。作者は大伴家持、様々な政争に巻き込まれ解官をも経験するが、この歌の孤独はその時のものではない。地方官を歴任し、家持にとって孤独とは人生そのものであった。しかし彼の独泳歌からは悲壮感はほとんど感じ得ない、むしろ閑居養志というような前を向く意志を感じる。今日の歌もそうだ、心悲しくも新たな季節を見据えた遠望の情がある。

(日めくりめく一首)

和歌の型・基礎を学び、詠んでみよう!

オンラインで和歌の型・基本を学び、自身で詠み、月次の歌会で仲間と高めあう「歌塾」開催中!

季刊誌「和歌文芸」
令和七年秋号(Amazonにて販売中)