既視源氏物語 ~古今集恋歌の光る君~ その35「人生を、今はじめて振り返る」

825「わすらるる 身をうちはしの 中たえて 人もかよはぬ 年そへにける」(よみ人しらす)
826「あふ事を なからのはしの なからへて こひ渡るまに 年そへにける」(坂上是則)

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あれから

私はずっとひとりでいた

恋という恋もせず

ただ年老いてしまった

思えばあの苦悩の夜こそが

生きているということだった

私の生涯とは

一体なんだったのであろう?

(書き手:歌僧 内田圓学)
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