過ぎぬるか夜は寝覚めのホトトギス声は枕にある心地して(藤原俊成)

季節は穏やかでありながら、移ろひをやめぬ。『もう朝になったのか? 寝覚めの枕にはホトトギスの声が聞こえるようだ』。夢か現か? 寝覚めの際はおぼろげで、ホトトギスの声が頭に残る。それは恋の名残、夢の中でしかあえない最愛の人との逢瀬。詠み人は藤原俊成、さすが新古今歌人の師匠らしく物語ある抒情歌だ。しかし例えば俊成卿女であれば、結句「心地して」など決して加えなかっただろう。
さて、お気づきの方もいるかもしれないが、歌題は「ホトトギス」から「短夜」に移った。夏はいよいよ更けてゆく。

(日めくりめく一首)

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