今日の歌にも吉野の雪が詠まれている。しかし先日の初雪の風景とは随分様子が変わってしまった。『見渡してみると松の葉まで白く埋もれている。いったい幾夜、吉野山に雪は降り続けたのだろう』。松葉に雪がこんもり乗っかっている風景にも取れるが、「幾夜積もれる」とあるので私には松葉の高さまで嵩を増した豪雪一面の風景が映る。詠み人は平兼盛、詞書によると「屏風歌」であるようだ。兼盛が目にした屏風絵はどんなであったか? 歌から絵を想像するのも面白い。
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