萩の花尾花くず花撫子の花女郎花また藤袴朝顔の花(山上憶良)

春の七草は有名だが、秋にも同じく七種の草花が選ばれている。ただしこちらは粥などにはせず、純粋に愛でて楽しむものだ。ラインナップといえば「萩」、「尾花(ススキ)」、「葛」、「撫子」、「女郎花(おみなえし)」、「藤袴」、「朝顔」の七つ、今日の歌はこれらがまんま並べられた歌ならぬ歌であるが、実のところこの歌によって秋の七草というものが定義されたと言える。詠み人は万葉歌人を代表する山上憶良、彼が七草を詠んで以来、和歌の秋はこれらで彩られるようになった。

(日めくりめく一首)

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