『雨は上がり、空には清らに澄んだ月が浮かぶ。しかし私はの気持ちは晴れることなく、変わらず泣き続けています』。五月雨の恋であるが昨日の躬恒より幾分優れていよう、「五月雨」(みだれ)を響かせて、苦悶の女を間接的に描いている。
当時の女房歌人において赤染衛門は折に和泉式部と並び評されるが、この二人の上手さには共通点がある、それは恋の歌において押しつけがましさが少ないことだ。それでいて芯を衝く。赤染衛門はおしどり夫婦でも知られるが、それには歌の巧みさも手伝ったのだろう。
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