絶句連歌「天の川」


去る7月22日に催した「古今伝授と連歌(水無月の会)」において仕上がった、絶句連歌をご紹介します。
※「絶句連歌」とは、漢詩の絶句さながらに「起」「承」「転」「結」の四句からなる、平成和歌所オリジナルの連歌形式です。基本的な付け方、転じ方は連歌の心そのままに、気軽に楽しめるのが特徴です。

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題「天の川」

■例
発(起): 天の原 ふりさけ見れど 川はなし
脇(承): ゆくへも知らぬ 舟人の恋
第三(転):流されて たどり着きたる ふるさとは
結(結): 月もあはれな 三笠山かな

■一の折
風吹かば 揺れる眼差し 天の川
君が瞳に 映るおもかげ
満天に 雲の影なく 冴えざえと
ベガ・アルタイル 惹かれ合うかな

■二の折
暗き夜は まぶたに映る 水無瀬川
あやなく沈む 水底の珠
秋立たば 安の渡りで 君を待つ
うちよす波に 心浮き立つ

■三の折
色と恋 君と渡れば 吉野川
深き淵かな 思ひはつのり
力込め 浅瀬めざして 鯉魚おどる
散りたる飛沫 水面にみつる

■四の折
風吹けば 千々に物こそ 思ひけれ
こぞの星あひ つれなき有明
短かかる 後朝なりて 君いづこ
名残り惜しむは 乱れ髪かな

平成和歌所の「歌会、和歌教室」