現代人のための連歌入門、和歌所の連歌と記録用紙のダウンロード

― ことばでつながる、令和の座 ―

和歌は、風雅と美を追求する文芸。一首の中に宇宙を閉じ込め、言葉で心の極みを表す。
それが和歌の世界です。
一方、連歌は“座”の文芸。集まった人々が、その場で言葉を響かせ合い、即興で生まれる物語を楽しむコミュニケーションの手段です。

「いきなり和歌を詠むのは少しハードルが高い」――そう感じる方こそ、まずは連歌から。
令和和歌所の連歌会は、初心者でも安心して楽しめる「座」です。

現代人のための連歌入門(全5回)

令和和歌所の連歌スタイル

絶句連歌

漢詩の絶句にならい、「起」「承」「転」「結」の四句から成る、和歌所オリジナルのミニ連歌形式です。
四句だけで完結する小さな宇宙。付け方・転じ方は古典の心そのままに、現代の感覚で気軽に楽しめます。一座の中で生まれる瞬間の閃きが、まるで花火のようにきらめく――それが絶句連歌です。

句例

 発句 五月雨に山吹にほふ夕べかな
 脇 蛙の声はつゆこそ止まね
 第三 朝ぼらけ寝惑ふままに蕎麦食ふうて
 挙句 空音な立てそ思ひしのばむ

半歌仙(はんかせん)

十八句からなる、連歌の基本形を踏まえた形式です。
ほどよい長さで、テンポよく進められるのが魅力です。

半歌仙のルール

  • 言葉の制限はなし。
     大和言葉・漢語・カタカナ語・口語、何を使ってもOK
  • 一句五分が目安。上手さより速さを重視して、リズムよく
  • 一句ごとに独立して立つことを意識しましょう
  • 句の順番は膝送り(順番に詠む)を基本とします
     ただし時間がかかるときは、他の人が出しても構いません
  • 「定座」は基本的に花・月
     ただし和歌所では、「恋」なんて定座も出たりします
  • 春・秋・恋の句が出た場合は、二句以上四句以内でまとめましょう
  • 去嫌(さりきらい)として、同じ単語は三句空けて使います

座の中に笑いが生まれ、感情が連なり、ひとつの世界が次々と姿を変えていく――
それが半歌仙の醍醐味です。

令和和歌所 オリジナル連歌記録用紙

歌仙一巻を記録できる「令和和歌所オリジナル連歌記録用紙」です。
よろしければぜひご活用ください。

📜 [オリジナル連歌記録用紙 ダウンロードはこちら]

和歌の型・基礎を学び、詠んでみよう!

オンラインで和歌の型・基本を学び、自身で詠み、月次の歌会で仲間と高めあう「歌塾」開催中!

季刊誌「和歌文芸」
令和七年秋号(Amazonにて販売中)