西行花伝

西行の歌集は多く出版されていますが、西行が主人公の小説は珍しいのではないでしょうか。
西行は新古今和歌集で最も多く入選している、平安末期の代表的な歌人です。
「願わくは花の下にて春死なん そのきさらぎの望月の頃」とは西行の人生が凝縮されたような歌ですが、平安末期~鎌倉初期という激動の時代を美に捧げた西行の生きざまが美しく描かれています。

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和歌(習志野)「夕暮れは げにこそあかね 茜浜 冬の海こそ 錦なりけれ」

「ゆふぐれは げにこそあかね あかねはま ふゆのうみこそ にしきなりけれ」(和歌DJうっちー)
歌意:茜浜は、習志野市の南部に位置し、東京湾を埋め立ててできた地域です。 緑地(芝生)が横一面に広がる公園になっています。

「茜浜」という地名の由来は、冬の海に映える入り日が美しいことから、だそうです。
東京湾でも有数の夕日スポットと言ってもいいでしょう。
山がない習志野では秋の紅葉は楽しめません。
そのかわりでしょうか、冬の海の夕焼けは、まるで錦織のように美しいです。

和歌(奥出雲)「駅舎にて すすり音のする かた見れば いつもそばとぞ 誓いしふたり」

「えきしやにて すすりねのする かたみれば いつもそばとそ ちかひしふたり」(和歌DJうっちー)
歌意:奥出雲町内には、駅舎内におそば屋さんが入っている「亀嵩駅(かめだけえき)」という珍しい駅があります。
そばを食べながら、別れを惜しむ二人。「いつもそば」と「出雲そば」、ダジャレも掛詞を言えばおしゃれに見えますね!?
※ちなみにこの「亀嵩」は松本清張原作の映画『砂の器』で重要なキーワードとなっていて、地域では自慢の駅です。

和歌(奥出雲)「霞たち このめもはるの 光さし 軒にしだれる 花そかかやく」

「かすみたち このめもはるの ひかりさし のきにしだれる はなそかかやく」(和歌DJうっちー)
歌意:立春の頃、暖かくなり始めた日が差し込こむと、軒の氷柱が輝きながら少しずつ溶けていくのであった。
本歌:霞たちこのめもはるの雪ふれは花なきさとも花そちりける

絢爛たる暗号―百人一首の謎を解く

百人一首はただのカルタではなかった!

「嘆けとて 月やはものを 思はする かこち顔なる わが涙かな」
これは百人一首にとられた西行の歌であるが、「かこち顔」のイメージがしづらいためか風情を感じにくく、なんでこんな歌を定家が選定したのかと疑問に思っていたのだが、この本を読むと一首一首の選定の理由が分かるのである。
そこには定家が綿密に仕組んだ暗号が秘められていたのだ!

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和歌(物名)「久方の光よ照らせ我が庵を 閉じた真冬の氷溶かせよ」

「ひさかたの はつひよてらせ わがいほを とじたまふゆの こほりとかせよ」(和歌DJうっちー)
物名:おとしだま
歌意:物名を引き立てるため「お願いします!」という心象を表現。初日の出の季節は「春」だが、物名優先のため「真冬」としたのは力不足か。