【活動報告】令和八年 夏の歌合 ── 初夏の鎌倉宮、鳥の声々と共演して響き渡る雅な調べ

令和8年6月14日(日)、後醍醐天皇の皇子・護良親王をお祀りする大塔宮・鎌倉宮の拝殿にて、令和和歌所による「夏の歌合」を執り行いました。

当日は初夏の瑞々しい空気に包まれるなか、外山からは郭公などの鳥の声々が聴こえ、まるで私たちの披講と自然が共演しているかのような、大変素晴らしい空間となりました。

今回も和歌にご造詣の深い宮司様の多大なるご厚情と、参加者一同の熱気も相まって、かつてないほど風情と趣のある、忘れがたい歌合となりました。

千年の美意識がよみがえる「本格的な歌合」

歌合とは、平安の昔、宮廷人たちが知力と感性の限りを尽くして競い合った文芸の極みです。令和和歌所では、単に歌を詠み記すだけではなく、中世の儀式をそのままに再現する「本格的な歌合」を現代に復興しています。

今回は「社頭蛍火」と「寄撫子恋」の二題を設け、左方・右方に分かれた門人たちが、心を込めて詠んだ歌を持ち寄りました。

左右から一首ずつ歌を出し合い対戦させることを「番(つが)ふ」と呼びます。 まず、左右の方人頭による「評」が行われ、互いの歌の優れている点や表現の妙について、白熱した議論が交わされました。その評を受け、判者(審判役)が厳正に「判」を下し、「勝ち」あるいは引き分けである「持(じ)」を厳かに告げます。

雪降る拝殿に響き渡る「披講」の声

皇室の「歌会始」と同様に、歌はただ目で読むだけでなく、独特の節回しで朗々と歌い上げる「披講(ひこう)」によって披露されました。

今回、講師(披講役)を務めたのは左方・片帆氏、右方・小玉氏。 凛とした空気に包まれた鎌倉宮の杜に、お二人の優雅で力強い声が響き渡った瞬間、言葉は真の意味で「歌」となり、情景がいっそう鮮やかに立ち上がりました。

極寒の拝殿にて、皆様の詠草を無事に奉納することができたこの歌合。 中世の様式をそのままに執り行う雅な熱狂は、参加者のみならず、ご見学いただいた皆様にとっても特別な体験となったことと存じます。

当日の様子は、YouTubeにて動画(字幕付き)を公開しております。千年の時を超えて響き合う言葉の芸術を、ぜひ動画でもご堪能ください。

【動画】令和八年 鎌倉宮 夏の歌合「寄撫子恋」※字幕付き

【動画】令和八年 鎌倉宮 夏の歌合「社頭蛍火」※字幕、解説付き

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