おぼつかないづれの山の峰よりか待たるる花の咲きはじむらむ  (西行)

『ああ、気になる、気になる…。愛しい桜よ、お前はどこの山から咲き始めるのか。近くに見えるこちらの山かもしれない、行ってみようか?? いや、行ったとたんに裏のあちらの山から咲くかもしれないぞ、、。去年はどうだったけかな? そういえば向こうの山で待ち伏せしてたら、かなたの山で咲き始めたんだったな。だからって、今年も同じとは限らない。くそっ、やはり毎年の開花データを残しておくんだったな、いつも後悔する、、。今年こそは、必ず一番咲きを見てやる! ほんの一瞬でもいい、この世の桜を独占してやるんだ! あああ、気になる、気になる…。愛しい桜よ、お前はどこの山から咲き始めるのか。』

(日めくりめく一首)

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