年のうちに春はきにけりひととせを去年とやいはむ今年とやいはむ(在原元方)

今日は旧暦の12月30日【立春】
よみ人:在原元方 、所収:古今和歌集

春のはじまりを歌うとしたらどんなモチーフを選ぶだろう。私なんぞはつい、雪解けの野やうぐいすの初音などありがちな花鳥風月を思い浮かべしまうのだが、だがしかし! 貫之パイセンは違う。初代勅撰集である古今和歌集では「年内立春」という暦の不整合からくる戸惑いを一番歌にもってきたのだ。
無風流もなんのその、貫之達選者の暦(時のうつろい)至上主義宣言。「しゃれにもならぬつまらぬ歌に候」(歌よみに与ふる書)と一蹴してしまうのはさていかに。
ちなみに今日は旧暦の12月30日(大晦日)、年のうちに春(立春)は来にけりである。

「日めくりめく一首」